実際に給食で出したちょっと変わったちょい足しレシピ
こんにちは!子育て栄養士の ぴん です。
給食でちょっと変なメニューを食べた経験ありませんか?
私が子どもの頃食べて印象に残ってるのはチーズの入った納豆和え。ひきわり納豆とチーズと青菜とタクアンが入っていたと思います。
賛否両論で納豆嫌いの友達は苦しんでいましたが私は割と好きでした。
自分が給食を提供する立場になった今なら、ちょっと変なメニューを出さざるを得ない事情があったのだろうと推察できますが、食べる側からすればそんなの知ったこっちゃないわけで(笑)
今回は私が仕事で提供した献立の中で、ちょっと変だったと思うものを紹介します。
ちょっと変でも美味しいと思うものだけをまとめたので、味変やちょい足しのネタにしてみてください。
ちょっと変なメニューの誕生パターン
①栄養士の現場経験不足
給食の献立を考えるとき、栄養士が大切にするポイントは味と栄養バランスです。
当然ですが、おいしくても栄養が偏っては栄養士が献立を作る意味がありませんし、栄養素だけ取れてもおいしくなければ元も子もありませんから。
味は現場で調理をする調理師の腕にもよるところが大きく、よくも悪くも現場である程度の調節ができます。
ですが栄養バランスの調整は主に献立を立てるとき、つまり机上で完成させるため、現物を見て整えられません。
栄養士にもいろいろな人がいて、現場経験の浅い栄養士だととんでもメニューの発生が多くなりがちです。
栄養士養成課程には調理実習もカリキュラムに組み込まれていますが、学校の授業だけでは実践レベルまでには届きません
②遊び心
献立を立てる際、栄養バランスを整えるために何とか知恵を絞って食材の組み合わせを考えるのですが、時々遊び心というか、「これくらいならいけるだろう!」と舵を切ってしまうこともあります。
あまりに突飛な思い付きだと事前にはねられますが、調理技術のある人がそれを言い出すと、現場でなんとかフォローできるんじゃない?と思って採用される…なんてこともあります。
特に保育園や学校など子ども向けの給食の場合、普通の給食ばかりだと飽きられてしまうのでいつでも面白いアイディアが求められています。
③理想的な栄養バランスと普段の食習慣の乖離
子どもの体を作るためには高タンパク低脂肪な食事がいいのですが、現代の食習慣だと脂肪が多くなりがちです。
なので私たちの普段の食事を少しアレンジして理想的な栄養バランスに近づけた結果、ちょっと変わった献立になる、なんてこともあります。
あるいはよく噛んで食べてもらうべく、歯ごたえのある給食を提供することもあります。
ですが、普段私たちが食べている食事はみんなやらかく調理されたものが多いので、歯ごたえのある食材が目新しく映ることもあるかもしれません。
ちょっと変わったちょい足し
カレー+お麩
みんな大好きカレーのアレンジです。
カレーはたくさん食べてもらいたいけど、肉を足しすぎると高脂肪低タンパク質になってしまいます。
そこでスーパーで買えるお麩を足して出しました。
食べてみると、お麩がカレーを吸ってもっちりと柔らかく面白い食感になります。
使う麩は何でもいいのですが、星や花の形のお麩を入れるとかわいいですよ。
最近はこういうハートの形の麩もあるのでかなり映えます✨
卵とじ+お麩
お麩のちょい足しでもう一つ。
卵とじで高野豆腐をいれることなら割とありますが、お麩を入れるのはあまり見ないかもしれないのでここで紹介します。
お麩は低脂肪高タンパクな食材なのでヘルシーで料理からおやつまでアレンジが効く食材です。
特に北陸地方でよく食べられる車麩が卵とじとの相性がいいです。
普通の汁に浮かべる手毬麩よりも歯ごたえがあり煮込んでも崩れないのできれいに仕上がります。
サラダ+さきいか
歯ごたえのある食材としてサラダに短く切ったさきいかを入れました。
3歳未満の小さな子どもにはさすがに出しませんでしたが、それ以上の年齢なら何とか食べてくれました。
もやしのナムルのようなあっさりしたサラダに入れると、いかに含まれるうまみ成分(特にアデニル酸)が際立っておいしくなります。
ポークソテー+卵+カレー粉
たいていの料理をカレー味にすればおいしくなる。
この世の真理です。ウソです。
でも多分8割くらいの栄養士は信じてカレー味のレシピを乱立させているのではないでしょうか。
そのひとつがポークソテーをカレー味にするというもの。
豚肉をそのまま役と硬くて食べにくくなってしまいますが、カレー粉を混ぜた溶き卵でコーティングしてあげると柔らかくジューシーに仕上がります。
まとめ―給食は苦悩の連続でできている
私が実際に提供したことのある、少し変わったちょい足しレシピを4つ紹介しました。
・カレー+お麩
・卵とじ+お麩
・サラダ+さきいか
・ポークソテー+卵+カレー粉
いずれにしても、ちょっと変わったメニューが給食で出されるとき、どれも栄養士たちが何らかの意図があって考え抜いたメニューであることを、頭の隅で思い出してもらえたらとてもうれしいです。
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最後まで読んでくださってありがとうございました。