【雑記】テイルズオブアライズ55時間クリアレビュー(ネタバレあり)
産後クライシス解消にアライズが役立った話を先日投稿しました。
gochisou-tabetai.hatenablog.com
その後アライズをとりあえずストーリークリアしたので感想レビューします。
テイルズ初心者夫婦がのんびりプレイした感想になるので何作もプレイしてる方には「そんなの常識だろ」とつっこまれそうなこともあるかと思いますがそこはご容赦ください。
ただし普段ゲームをしない人間なので、バトルや操作性について語れることは少ないので主にストーリーの感想や登場人物について思ったことを書きます。
感想を一言でいえば、「SFラブストーリーを見ているようでキュンキュンして楽しかった!」
ストーリー
隣り合うふたつの星、ダナとレナ。
300年前
自然あふれる世界であったダナは、
高度な科学や魔法が発達したレナから突然の侵攻を受けて
以来、終わりなき隷属を強いられることとなった。
ある日、鉄仮面に顔を覆われたダナの青年と、
同族から追われるレナの少女が出会った。
この思いがけない邂逅は
ふたつの星の運命を揺るがす
物語の始まりに過ぎなかったーー
(公式サイトから引用)
物語のキーワードは隷属と自由。
主人公・アルフェンは奴隷の扱いを受ける「ダナ人」の青年で痛覚と過去の記憶を持っていません。彼が「レナ人」の少女・シオンと出会うことから物語が始まります。
ある理由で同族であるはずの「レナ」から追われるシオンと、奴隷からの解放を願うアルフェンが利害の一致から共に「レナ」へ立ち向かっていくうちに、仲間と出会い協力し理解を深め、世界の根幹を揺るがす真実に迫るストーリーです。
私のプレイ状況
前提として現時点での私のプレイ状況は以下の通りです。
- プレイ時間:約55時間
- 難易度:ストーリー
- クリア時パーティー平均レベルは53くらい
- サブクエは一部高レベルのギガント討伐系や隠しダンジョンを除きほぼクリア
- うじゃうじゃフクロウのトロフィー獲得済
- 修練場と釣りはほぼ手付かず
- トロフィーは45%回収していた
ストーリーを楽しみながらまったりプレイしました。
奴隷とはなんだろう
今作、物語の中で何度も「奴隷」と「自由」いう言葉がでてきます。
私たちが普段生きる日本において奴隷なんて使わないし意識してないと思いますが、本当にそうでしょうか。
そもそも奴隷とはなんでしょう。
強力な支配体制を受け入れること?本当につらく苦しいだけのもの?
自由とは何でしょう。
自分たちのことを自分で決めること?信頼できる人に行動をゆだねること?
それは奴隷とは何が違うのか?
普段生きていて自分自身何かの「奴隷」になっていないのか、一度立ち返るきっかけになりました。
少し飛躍しているかもしれませんが、結婚した女性は家庭に入り夫や子供のために尽くすことがほんの20年ほど前まで当たり前でしたが、それもある種の「奴隷」とみなせるでしょう。
しかしそれを良しとして受け入れていたのは、家庭に入った女性を守る存在があったからで、一家の大黒柱として戦ってくれる夫を信頼して支えあっていたから成り立っていたはずです。
アライズ作中において、この関係に近いモデルが「メナンシア」でしょう。
「メナンシア」の人々は奴隷であるダナ人と支配するレナ人が共存している国で、主人公たちが目指す共存の一つの理想形です。奴隷が必ずしも軽んじられない美しい国で、プレイヤーもみんな多少なりともあこがれると思います。
「奴隷」と聞くと物騒な響きになりますが、その内情は場面に応じて変わるからこそ、自分の目で見て実態をよく吟味することが大切です。
単純な恋愛至上主義じゃない
最近のゲームのトレンドとして恋愛描写を抑えることが挙げられます。
これは女性の自立やLGBTQへの配慮など社会的事情があると思うのですが、今作はそんな流れに逆行するようにがっつり男女間の恋愛描写があります。
ていうか今作、主人公とヒロインなんて最初からイチャイチャしているもんだから、パーティーメンバーからたしなめられる始末です。
しかしこれも共存を謳う今作において必要な要素だったと思います。
憎しみ合う2つの人種を超えて、ひとりの人間同士が心を交わすこと。
それが憎しみを断ち切る共存のスタートラインなのだと。彼らの姿こそ互いに理解しあえることの証左なのだと。
もっといえば、相互理解の先にあるものに男女間の恋愛も自然な姿として存在すると改めて訴えているのではないかと思います。
最近の風潮として、もちろん恋愛しない自由もあるし認められるべきなのですが、その波が前面に押し出されているあまり、恋愛描写がタブー視すらされている気がします。
そこにあえて切り込み一つの選択肢として「自由」に恋愛ができることを強調したストーリーは素敵だと思いました。
多分リンウェルの成長物語だった
パーティーメンバーのひとりであるリンウェルは、一族をレナに殺され、強い憎しみを抱えた「魔法使い」の少女です。
そのバックボーンからパーティー加入後も誰よりもレナを憎悪しており、一緒に旅をするレナ人のシオンを避けたりシオンと行動を共にするアルフェンにも戸惑います。
そんな彼女がレナ人との共存を受け入れていく様がとても全体を通して丁寧に描かれており、一番心にグッときました。
エンディングでシオンと約束通り「ぎゅっと」してあげたところは感動しました。
憎しみを断ち切ることは決して容易ではないけれど、それができた時より広く素晴らしい世界を見ることができる。
一般的に物語といえば主人公の成長が見どころだと思うのですが、今回主人公のアルフェンはすでに人間としての下地がある程度整っており、むしろ伸びしろはそれ以外のキャラクターのほうがあります。
そのなかでも私はリンウェルの成長物語として注目して楽しみました。
我が家の楽しみ方
私たち夫婦は今作を子どもが寝静まった夜中に毎日プレイしていました。
今作の恋愛描写のあまりの多さに夫婦そろって赤面することも多く(笑)、挿入されるスキットでのコミカルなやり取りやシリアスな場面も含め、ゲームに茶々を入れながら楽しくプレイしました。
一緒に物語に一喜一憂したり強敵の倒し方を考えたり、あるいは最終ダンジョンが長すぎてへこたれそうになるのを励ましたり…。
こうしたひとつの目的を同じスタートラインから共有する経験は、人間同士の親睦を深めるのに有効であり、私たち夫婦が最近忘れていた感覚でした。
産後クライシスの原因は夫婦間の子育てについて不平等感を持ったことだと思います。
本来子育てというひとつの目的を共有する仲間であったはずなのに、いつの間にか私だけで戦っているような気がしてしまう。
そんな私たちがゲームを通して一緒に戦う仲間であると、関係を再構築するきっかけになりました。
とにかくプレイしてほしい
ゲーム本編はクリアしましたがまだ残っている要素はたくさんあるので、まだまだ遊び倒すつもりです。
色々書きましたが最後に言いたいことは
「みんなアライズ遊んで!」
ここまでお付き合いくださりありがとうございました。